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2010年1月20日(水)

  • エココラム

「IPCCの第4次報告書に誤り」に思う

地球温暖化に懐疑派から、「IPCCの第4次報告書は捏造」との指摘がされている。

 どうも、報告書の一部に誤りがあったことに間違いはない様だ。IPCCは、ヒマラヤの氷河が「このまま地球温暖化が続くと、2035年までに消失する可能性が非常に高い」とした記述について、誤りだったと認めている。 また、昨年11月にも、基礎になった気温データで温暖化を誇張したとも受け取れる研究者間の電子メールのやりとりが盗み出される騒ぎ「クライメートゲート」が報道された。
地球温暖化に懐疑派は、攻撃の矛先をIPCCのパチャウリ議長にも向け温室効果ガスの排出量取引などでもうけているIPCC議長としての活動が、パチャウリ氏が理事長を務める団体の活動拡大につながった可能性を示唆。「利益相反」の疑いに言及している。

 IPCCの第4次報告書に誤りがあったことは残念なことであるが、大分の自然から確実に地球温暖化を感じることができる。 近年、大分市では冬場に雪の積もることが無くなった、小生はここ何年も、冬場に車のチェーンを準備したことが無い。 子供のころはもっと雪が積もっていた、冬場に小学校で雪合戦をして遊んだり、大雪で休校になったりしたものだ。 別府の志高湖は冬場に凍結しスケートが出来た。50代以上の人は憶えがあると思う。 その他にも、夏のせみの声の変化や、豊前海のアサリの激減など、科学者の意見を聞くまでもなく、自然が雄弁に物語っている。

 IPCCの第4次報告書の一部に誤りが有ったことや、気温データを誇張したとしても温暖化が進んでいるのは事実。 経済発展を第一に事実に目をつぶり(都会でエアコンの効いた生活をしては事実に気が付かないのか)利益を得ようとすると、数十年前に誤って進んだ公害問題と同様に地球から大きなしっぺ返しを貰うことになるだろう。
失った自然を取り戻し、豊かな自然を将来の子どもたちへ引き継いで行くことを第一に行動して欲しいと願っている。
(K.S 2010.1.20)

※IPCCの発表
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、「ヒマラヤの氷河が2035年までに消失する可能性が非常に高い」などとしていた第4次評価報告書の記述について、「十分に立証されていない見積もりに基づいていた」との声明を発表、事実上、誤りを認めた。
ただ、声明では「氷河から流れ出る水や冠雪が減る傾向は今世紀いっぱい加速し、水不足につながる」などとする報告書の記述については、「ゆるがず、適切なものだ」と強調した。 誤った経緯として、「2350年」としていた研究を引用する際に、「2035年」と書き誤った可能性も指摘されている。