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2014年1月15日(水)

  • エココラム

山ある記(2)「ガビチョウ」

過日、里山の自然観察会に参加した。寒い冬の日、霜柱を踏みしめながら里山を2時間ほど歩いた。寒い冬の日だが、一際目を引いたのは冬イチゴの赤い実。例年になく多く実っている。モチノキやサルトリイバラノの赤い実も目を引く。そう言えば、拙宅の庭に毎年来るメジロやヒヨドリがまだ姿を見せない。今年は山に果実が豊富なようだ。
 水辺にはヤマアカガエルが産卵していた。オオイタサンショウウオの卵を探したが卵は見つからなかった。親の生体を3匹見つけたので、もうじき卵を産みにもっと多く出てくるだろう。モクレンの蕾も膨らみはじめた。冬の里山にも自然の営みを感じる。

 帰りに見かけない鳥を見つけた。ガビチョウだ!と指導員。私は初めてお目に掛った。ご存知の人も居るかも知れませんが「ガビチョウ」は特定外来生物。変な名前だが、中国名「画眉」の日本語読みに鳥を付けて「ガビチョウ(画眉鳥)」と呼ばれている。中国中南部に生息、中国や香港などでは哀願鳥として人気だそうで、その人気にのってペット業者が中国から大量に輸入した。しかし、インコやオオムなどの色鮮やかな鳥に比べ少し地味な鳥、餌付けも少し難しいので日本ではブームにならずに困った業者が放鳥した鳥が日本で増えたようだ。
 環境庁は、元々日本にいた鳥類と餌や生息場所をめぐって直接、間接的に競合することや、餌となる昆虫類の捕食などにより、日本の生態系に大きな影響を与えるおそれがあるとして特定外来生物に指定し捕獲、飼育等を行うことを原則禁止している。ガビチョウは、九州北部と関東に居着いているようだ。

 ペットを飼うときは、決して輸入の生物を自然に放つことの無いよう責任を持って飼育してほしいものだ。
(K.S 2014.1.15)

今回の山歩き

  • 場所  大分県由布市挾間町
  • コース 陣屋の村